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cwトランスレーションの翻訳料体系の基本原則:

注文が増加すれば、生産者の単位原価が低下するという経済学の法則がありますが、これが大手総合翻訳会社には当て嵌まるとしても、独立した個人翻訳者には通用しません。総合翻訳会社に比べたら、個人翻訳者の提供できる文量はかなり限定されます。この事実もあるので、当方は総合翻訳会社とは異なる翻訳の質や料金体系をご提供致します。多岐にわたる言語や分野、または、大型の案件を複数のお客様から同時に受託した場合、当方には短期間に納品する供給能力は到底持ち得ません。寧ろ、ブティックというだけに、自らの固有の強みに基づき市場のニッチを開拓し、特定の分野に於いてより品質の高いサービスを提供することで、総合翻訳会社に対して差別化を図り、競争するのです。つまり、ブティック翻訳者は、量ではなく、専門性と品質の面で競争します。総合翻訳会社とは対照的に、案件の文量が大きいことの条件としてではなく、寧ろ、ご依頼の文量を平準に、頻度を一定にして頂くことで、翻訳料を抑えることができます。これが当方の料金体系と業務方針を貫く基本原則です。

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月次翻訳契約及び随時翻訳契約:

当方は、「月次翻訳契約」及び「随時翻訳契約」に基づき翻訳サービスを提供いたします。月次翻訳契約は、翻訳案件を毎月ご依頼されるお客様のため、随時翻訳契約は、翻訳案件を随時ご依頼されるお客様のためのものです。それぞれの契約による翻訳料金は、右の表に要約されています。表でお示ししますように、本文文字の翻訳は1字当りで計算し、図表文字の翻訳は、掛かった時間当りで計算します。(図表文字の翻訳は、月次翻訳契約では作業時間15分を140字と換算し、随時翻訳契約では195字と換算します。)月次翻訳契約の翻訳料金はA=14b+17(t-b)という数式で計算します。(この数式は、以下で詳しくご説明いたします。)随時翻訳契約では、本文文字の翻訳料金を一律20円とします。月次翻訳契約の料金体系は少し珍しいかも知れませんが、実際は見た目より簡単で、後述の説明からその理屈と根拠が明らかになります。随時翻訳契約の料金体系は翻訳業界で一般的に提供されている方式に類似しています。

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月次契約の料金体系:

上記の料金表でお示ししますように、月次翻訳契約の翻訳料金はA=14b+17(t-b)という数式で計算します。ここでは、A = 月々の請求書の合計金額、b = お客様が毎月ご依頼する「基準字数」(1,000字〜10,000字の範囲内でお客様が自由に設定)、t = 当該月内で納品された全翻訳案件の合計字数(本文の文字数とエクセルファイル等の図表の翻訳時間の文字数換算との合計)、(t-b) =「基準字数」を超える「超過字数」です。つまり、(t-b)は、お客様が時々必要によりご依頼する、基準字数を超える字数のことです。右の図は、A=14b+17(t-b)の数式を、b(基準字数)=2000字、t-b(超過字数)=0字から8000字までの事例を描いたものです。曲線が横軸と2000字で交差するのは、t-b(超過字数)=0という意味です。データ要素のマーカーは、500字単位で増額しています。この例では、お客様が2000字の経済月報等の翻訳を依頼する予定ですから、先ずはb(基準字数)を2000字と設定します。2000字の基準字数を超える字数(超過字数)を委託しない限り、1字当たり翻訳料金は最低の14円となります。この場合には、超過字数がありませんからt-b=0で、また全体を平均した1字当たり料金は基準料金の14円となります。しかし、ある月、お客様が月報とは別に500字の特別報告書をご依頼するとします。この場合は、2000字の月報が基準字数に該当しますが、特別報告書により500字の超過字数を1字17円で算入する必要となりますから、その月の全体を平均した1字当たり料金は14.60円まで増加します(14×2000+17×(2500-2000) = (28000+8500) / 2500=14.60)。

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基準字数(b)の調整はご自由:

しかし、この500字の増加は、将来、長期的に続くかも知れません。例えば、毎月委託する月報の字数を2000字から2500字まで増やす必要があるとか、あるいは、別の報告書500字をこれから毎月定期的に委託する必要があるかも知れません。この場合は、お客様は(1か月前の通知で)bを2500字に再設定するだけで、全体1字当たり料金を14.60円から14円に戻すことができます。右図では、bをこのように500字引き上げることにより、1字当たり料金の曲線が下方へ移動します。従って、当方の料金体系では、t-bを最小限に抑えることにより、お客様は、1字当り翻訳料を最小限に抑えることが出来ます。t-bを抑えるには、超過字数の短期的な変動を最小限に抑える手法が最も賢明となります。一方、bをご自由に調節出来ますので、超過字数の変動とは違い、基準字数の変動は必ずしも1字当り翻訳料の増加に繋がりません。このように、当方の料金体系を上手に使いこなせるお客様は、当方の抱える翻訳案件の作業量の平準化にご協力して頂き、そのメリットを享受して頂くことになります。従いまして、仮に不定期な案件が時々発生し、超過字数が増加したとしても、その増加が限界的なので、随時翻訳契約の20円近くに達することはございません。(ご注意:月々の作業量によっては、月次翻訳契約のお客様による基準字数(b)の大幅な引き上げには直ちには対応しかねる場合があります。また、bの設定変更は、ご通知が行われた月の翌月から有効となり、原則として年2〜3回までに限らせて頂きます。)

柔軟性をもって管理して頂くためのご提案:

前述のご説明は、月次翻訳契約の料金体系を紹介するためですからややシンプルです。実は、お客様の翻訳費用が急増しないよう柔軟に管理していただくため、以下の通り、条件の設定を提案いたします。

15%の余裕設定で翻訳費用を抑える:

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getsuji-honyaku-keiyaku-sanpuru お客様の「合計字数」が「基準字数」を超える「超過字数」(t-b)が大きくなって1字当りの単価が高くなることや、「合計字数」が「月次契約適格要件」を満たさなくなることを避けるため、bの字数を起点に15%小さい「月次契約適格値」(Qualifying Value = q)の中間値(m)にお客様はtの目標字数が当てはまるようbを設定されることを提案いたします。具体的には、m=3000であれば、bは3243(2×3000÷1.85、小数切り捨て、図表参照)、qは2756(3243×0.85、小数切り捨て、図表参照)となります。右下の図では、15%の余裕を青線と下の赤線で表示します。その中央にある薄緑色の線が目標字数(15%の余裕の中間値=m)です。上の青線は、お客様がbを設定した字数(3243字)で、下の赤線はqです。月内に委託された合計字数(t)がこの範囲で変動した場合、超過字数がないので最も安い1字14円の料金が合計字数全部に適用され、また、tがqを下回らないので、月次翻訳契約の要件も充たされます。時々tがbを超え、超過字数が出たとしても、1字17円の料金は、超過部分のみに適用されます。右の棒グラフでは、月内に委託した合計字数(t)が縦棒の高さで、基準字数(b)が縦棒の青色部分で、超過字数(t-b)が縦棒の水色部分でそれぞれ表示されています。縦棒の高さは変動しますが、上の青線を超えない(合計字数が3243字を超えない)限り、全体の1字当り翻訳料は14円です。下の赤線が月次契約適格値(q)で、これを下回らない(合計字数が2756字を下回らない)限り、tはbを15%以上下回ることはありません。因に、15%の余裕のもう一つの利点は、不定期の翻訳案件に関する翻訳費用を抑えるために使えることです。例えば、毎月委託する予定の案件の字数が同様に丁度3000字で、そして別の案件として1000字の特別報告も委託する必要がある場合、1000字の特別報告書の243字がbを下回りますから、1字17円の料金がその残りの757字のみに適用されます。従って、特別報告書の合計費用は17,000円(1000字×17円)ではなく、16271円((243字×14円]+(757字×17円]=3402+12869=16271)となります。この例では、源泉税天引前の合計は58271円(45402+12869=58271)ですが、天引後の合計請求金額は52322円(58271-5949=52322)となります。これに対し、随時翻訳契約(翻訳市場の平均)による計算は、税引前金額が80000円(4000字×20円=80000円)、税引後の合計請求金額が71832円(80000-8168=71832)となります。月次報告、隔週報告や通信物等、定期的な案件のみを委託するお客様にとり、bを理想的な字数で設定し、tの変動、延いては超過字数を抑え、翻訳費用を最少に抑えるのが非常に簡単ですが、不定期の案件を委託するお客様にとっては、そうとは限りません。しかし、当方では、お客様がこの問題を避けられますよう、ご提案いたします。

合計字数(t)の測定:

getsuji-honyaku-keiyaku-idou-heikin 月次契約では、合計字数(t)が基準字数(b)より15%下回った状態は、tの3か月移動平均で測定します。月次翻訳契約では、「月次契約適格要件」として、合計字数(t)が一定期間、基準字数(b)を15%以上下回らないようにお願いをいたしております。但し、月々の日数の違いや、納品日が月末を跨ぐことなどから、案件が一月に集中し、翌月にその反動の影響が現れることもあり、一定期間の計算は移動平均を用いた緩やかなものといたします。具体的には、tの3か月移動平均が3か月連続してqを下回らないようにしていただきます。もし、tの3か月移動平均が2か月間qを下回った場合、月次翻訳契約をご利用し続けるには、3か月目も下回らないようにtを引き上げるか、bを引き下げるか、どちらか一つを選択して頂くことになります。一方、後述のように、月々の請求書には、案件の流れを簡単に管理し、翻訳費用を最少に抑えるために使って頂ける案件管理参考指標を記載しております。

簡単な案件管理:

月次翻訳契約の料金体系をご利用頂くのに、面倒な事務や余計な計算等、手間を伴う作業をお客様側にして頂く必要は全くございません。月々の請求書記載の案件管理指標の見方・使い方が一度ご理解頂けましたら、次のことが簡単に把握できます。

案件管理図表:

月末発行の請求書に、当月までのデータを反映した下記の図表形式による「案件管理指標」を添付します。指標の一部を既に紹介しましたのでお馴染みがあるでしょう。ここでご説明したいのは、一度各指標の見方をご理解し上手くご活用されることで、当方の料金体系の枠組み内でのご委託の案件量の調整が簡単になるほか、延いては翻訳費用を抑えるために効率的にご利用頂けるということです。

(1)15%の余裕の中間値(m):

既にご紹介したように、mは基準字数(b)とそこから15%少ない月次契約適格値(q)の中間値、に当たり(下記の図では、薄緑色の線で表示),毎月ご委託予定の平均字数に鑑みて決定していただきます。前述のように15%の余裕を定義するb及びqの水準を設定するために使います。毎月ご委託予定の「目標」平均字数の指標となります。

(2)基準字数の区切り(b):

基準字数(b)の水準は、1下記の図では、青線で表示されます。1か月分の合計字数(t)の一部がbを上回った場合、上回る部分が「超過字数」として1字17円で計算され、1字当たりの料金は14円を超えることになります。ですから、このような状態が恒常的に続きそうであれば、bを引き上げることで1字当たり料金を引き下げることができます。そして、前述の通り、bの水準がqの水準を決定しますから、当初のご予定より委託字数が少ない場合は、tはqに近い数値となるか、下回ることになります。

(3)月次契約適格値(q):

「月次契約適格値」は、15%の余裕の下限です。下記の図では、赤線で表示されています。前述のように、tが時々qを下回るのはあり得ることで、また、tの3か月移動平均が1か月、または2か月連続でqを下回っても、最低料金や違約料金を加算することは一切ございません。しかし、前述のように、月次翻訳契約をご利用いただくには、tの3か月移動平均値が3か月続けてqを下回らないこと が最低要件です。

(4)合計字数(t):

図では、合計字数を緑の縦棒で表示しています。表では、qを下回る値を赤字で表示しています。tが1か月〜2か月ほどqを下回るのは珍しくありませんが、tが2〜3か月低下すれば、また、相殺する反対方向へ引き上げる動きがなければ、やはりtの3か月移動平均]も同じ方向へ向かいます。従いまして、tをtの3か月移動平均先行指標と考えることができます。

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(5)tの3か月移動平均(3MMA[t]):

tの3か月移動平均は、表では5行に記載しており、図では太い黒線で表示しています。請求月までの直近3か月間のtの平均で、つまり、「t M1+t M2+t M3)/3」と計算されます。表では、qを下回る値は赤で表示されます。3MMA[t]がtの移動平均ですから、tの動きは3MMA[t]の動きに先行します。3MMA[t]がb(青線)を何か月も上回れば、bの設定が低いことを示唆します。一方、3MMA[t]がqを何か月も下回れば、bの設定が高いことを示唆します。3MMA[t]が2か月続けてqを下回り、表の赤字表示のようになった場合は、月次翻訳契約をご利用し続けるには、bを引き下げるか、または、請求月の欄5行に示されたtの予想(ガイドライン)値(G[t])までtを引き上げる必要があります。

(6)tのガイドライン値(G[t]):

tのガイドライン値(Guideline Value for t=G[t])は、表には6行目に記載しており、図には黄色い線で表示しています。移動平均、例えば3か月移動平均(「(t月1+t月2+t月3)/3」)は、予定の計算に利用できます。例えば、一回目の計算は(5+6+1)/3=4とします。そうしますと、仮にその平均「4」を次回も維持したいとすれば、次回の数値が5でなければならないと直観的に分かります(6+1+5)/3=4。一番古い月の5が計算から除外され、その他の数値が変わらないからです。この原理に基づき、G[t]は、3MMA[t]の想定数値を達成するために翌月のtがどの数値でなければならないかを計算するために利用できます。この逆算から求めたG[t]は、右図で示すように、月次契約適格値(q)を下回ることのないようにするのに必要な合計字数(t)です。(qを上回る値は赤字で表示しています。)前述のように、「tM1+tM2+tM3)/3=>q」が月次翻訳契約をご利用いただくための要件となります。G[t]は、この要件を確保するため、つまり3MMA[t]がqを下回らないことを確保するために使える重要な先行指標です。図に示されるように、直近の請求書記載のG[t]と等しい合計字数が委託された場合、翌月に3MMA[t]は必ずqと等しい数値となります。6月の請求書記載のG[t](6月欄6行目)と等しい合計字数(t)が7月に委託された(7月欄4行目)ので、7月の3MMA[t](7月欄5行目)が丁度qの2756となり、またtの3か月移動平均の太い黒線も丁度、赤線のqと同水準となります(オレンジ色で囲った点)。従って、3MMA[t]がqを3か月続けて下回ることが回避されました。因に、月内に納品した翻訳案件に関する請求書は月末で締め、月初数日以内にメールにてお客様へ送信いたしますので、次回目のG[t]値を少なくとも約一か月前までにお客様にお知らせすることが可能です。

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案件管理指標の使い方:

これで、tの3か月移動平均とG[t]の役割、並びにその使い方がお分かり頂けるかと思います。15%の余裕は通常、月々委託される予定の平均合計字数tを基準字数bとそれより15%小さい月次契約適格値(q)の中間値(m)に極力近い水準で推移するように設定して頂きますと、大体の場合tが基本字数(b)に該当し、最も安価な料金の14円で計算されます。月次翻訳契約の料金体系を上手にご利用されますと、tが全て最低料金の14円で計算されることもあります。tの3か月移動平均が常に高ければ、bを引き上げる必要性をご検討できます。一方、tの3か月移動平均がqの値に近く、または下回っていれば、tを引き上げるか、あるいはbを引き下げる必要性をご検討できます。これらの判断は、月々の請求書記載の案件管理指標を見て頂くだけで、面倒な計算を一切せずに直ちに行って頂けます。なお、請求書の見本及び詳細については、会計事務・税務のページをご参照ください。

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